試合用マスクの他に、プライベートマスクと呼ばれる、食事や移動の時など試合以外に使用されるマスクが存在します。

試合用は激しい試合に耐えられるよう、丈夫な素材や造りになっていますが、プライベート用はそういった点を簡略化したり、食事がしやすいように口の部分が大きく開いていたりします。

こちらは、プライベートマスクの1号で、5月のメキシコ遠征時に、マスク職人のラフォルヌ・ロペス氏に依頼し、作ってもらったマスクのレプリカです。

近年復刻された、YN製(タイガーマスク専属のマスク職人、中村ユキヒロ氏の工房で作られた)マスクになります。

この時、タイガーが注文したのは、試合用のマスクだったようですが、タイガーのメキシコの滞在が短期間だったため、満足のいく物が出来ず(ロペス氏もじっくり作品作りに取り組むタイプだったということです)、帰国後に日本製の質の良いマスク(牙付き)ができていたために、その持ち帰ったマスクをプライベート用にしたようです(この辺りの詳細は、「Gスピリッツ VOL.15(辰巳出版)」に書かれています)。

虎模様の素材の準備が出来ず、黄色い起毛の生地に、模様をかき込んだようです。また、目の縁取りも、アーモンド型ですが、後によく知られたタイガーの目の形と違います。

こちらの復刻タイプは、当時の物よりも起毛が短いタイプで、模様もプリントされたもののようです。

本来は試合用として作られたためか、ヒモ式になっています。

ベロの裏の青い生地も再現され、タイガーマスク直筆のサインも入っています。