このシリーズの地方での試合が生撮りで残っています。

9月6日の館林市茂林寺特設リングで行われた、タイガーマスク、ジョージ高野vsブラソ・デ・オロ&プラタのタッグマッチです。

最近はほとんど見かけなくなった屋外の大会で、隣の家の屋根から見ている人々や観客がくゆらせているタバコの煙など、古き良き昭和の光景が映し出されています。

試合の途中、タイガーがタイガースピンを決めた後、しばらく戦闘不能に陥ってしまいます。

タッチした高野はタイガーを気遣いながらリングイン。2人掛かりで攻撃を仕掛けるブラソスを、ルチャお決まりの同士討ちさせるムーブを見せるなど、孤軍奮闘します。その後、ようやく復活したタイガーにタッチしますが、20秒ほどオロと戦った後、すぐにタイガーは高野にタッチ。

その後、高野は長い時間1人で2人を相手にする状況になりピンチに陥ります。ここで満を持してリングインしたタイガーは八面六臂の大活躍。軽快なロープワークから投げを打ったり、ダブルアームスープレックスを放ったりします。

最後は、タイガーがノーマルのサンセットフリップからひねりを加えたサンセットフリップを決めてオロにフォール勝ち。柴田レフェリーの速めのスリーカウントでしたが、タイガー組が勝利を納めました。

ちなみに、東京スポーツによると、この試合でタイガーは左目上を4cm切り、病院に運ばれ7針縫うことになったそうです。そして2日後には完全に目が塞がってしまい、山形大会を余儀なく欠場されたということです。

東京スポーツ 81年9月10日号