「ブラディ・ファイト・シリーズ」中の9月7日に、新日本プロレスと8月に崩壊した国際プロレスの全面対抗戦が、「新日本プロレス創立10周年記念第3弾」の10月8日の蔵前大会で行われることが発表されたことが、東京スポーツで報じられています。

東京スポーツ 81年9月9日号

猪木vsラッシャー木村、藤波vs原、長州vs浜口、星野、剛vs寺西、鶴見と共に、タイガーの対戦相手としてマッハ隼人の名前が挙がりました。

マッハ隼人は新日本に入団を希望するも、体格面で不合格になったため、単身メキシコに渡りデビュー。本場仕込みのルチャをマスターして各地を転戦した後、国際プロレスに参戦し入団した逆輸入マスクマンで、タイガーの相手としてはうってつけだったと思われます。

また、蔵前大会の翌9日に開幕する「闘魂シリーズ」の参加レスラーと日程も発表され、開幕戦の後楽園大会では、タイガーとマスクド・ハリケーンとの覆面剥ぎマッチが行われることも発表されています。

「ゴング」11月号には大会ポスターも掲載されています。

ゴング 81年11月号(日本スポーツ出版社)

「週刊ファイト」9月22日号では、「闘魂シリーズ」に参加するレスラーの紹介と共に、シリーズ開幕戦でのタイガーvsハリケーンの覆面剥ぎマッチ、10月8日の蔵前大会での新日vs国際の全面対抗戦の対戦カードが報じられています。

週刊ファイト 81年9月22日号 (新大阪新聞社)

ちなみにこの号の表紙は、猪木&タイガーの師弟コンビ。

週刊ファイト 81年9月22日号 (新大阪新聞社)

また、「タイガー・マスクに50の質問」として、見開き2ページが割かれています。

週刊ファイト 81年9月22日号 (新大阪新聞社)

更に、マスクド・ハリケーンとの覆面剥ぎマッチについても書かれており、「ハリケーンは実力者であること」「マスクマンの経験が浅いタイガーが覆面剥ぎのプレッシャーに負けてしまうかも」とも書かれ、「タイガーのマスクが剥がされる!?」とファンのドキドキ感を煽る記事になっています。

週刊ファイト 81年9月22日号 (新大阪新聞社)

余談ですが、新日と国際の対抗戦に、当時、国際プロレス所属であったマイティ井上の名前が無いのは、真っ先に新日プロへの参戦に難色を示したからです。それまでの交流戦の中での新日本プロレスのやり方が気にいらなかったと新日への参戦を拒否、ゴング誌の竹内宏介氏を仲介役にして、全日本プロレスのジャイアント馬場と会談を持ち、冬木弘道(後のサムソン冬木)、菅原伸義(後のアポロ菅原)、米村天心の3選手と共に全日本プロへ移籍します。その後、阿修羅原も全日プロへの参戦が決まりました。