世間がプロレスブームに沸く中、小学生向け学習雑誌である「学習と科学」を刊行していた学研(学習研究社)の「入門チャンピオンコース」の1つとして、「プロレスびっくりどっきり百科」が発刊されています。

週刊ファイト 82年9月7日号 (新大阪新聞社)

表紙には、馬場、猪木、ハンセンら当時の人気レスラーの写真が使われていますが、中心にタイガーが据えられていることから、当時の人気振りがうかがえます。

巻頭のカラーページでは、アントニオ猪木やジャイアント馬場、スタン・ハンセン、ハルク・ホーガンらが紹介されています。

「初公開タイガー㊙ルポ第1弾 タイガーマスク!この猛練習を見よ」のページでは、タイガーの練習風景が紹介されています。






まずは日本人レスラーの紹介ですが、テロリストとして注目を浴びる前の藤原喜明によるイラストが使用されています。



当方が所有しているのは昭和59年6月発行の第5刷のため、初版が発売された昭和57年9月時にはまだ脚光を浴びていない小林邦昭や前田明が紹介されています。差し替える前は誰が掲載されていたのか気になります。

続いて外国人レスラーの紹介。こちらも藤原喜明によるイラストが使用されています。


タイガーとの対戦で人気が上昇したダイナマイト・キッドも紹介されています。

ここからは、プロレスの入門書にありがちの技の紹介や、リングの構造などのコーナーが続きます。






「初公開タイガー㊙ルポ第2弾 ●プロレス巡業記●タイガーマスクの24時間」のページでは、タイガーの巡業時の1日の様子が紹介されています。







発行こそ学研ですが、編集したのはビッグレスラー編集部ということで、「入門書」に相応しい内容となっています。また、練習風景では、この特集のために撮影したであろう写真も使われており(練習台として平田淳二=後のスーパー・ストロング・マシンが選ばれています)、児童向けとはいえ侮れない内容となっています。