二見書房刊「フタミのなんでも大博士」シリーズの「プロレス大図鑑」に続き、シリーズ第13弾として「続プロレス大図鑑」が発刊されています。
タイガーが表紙に映っています。
カラーページの初めから、タイガーのページが8ページ続いています。巻頭に来ていることから、ここでもタイガーの人気が窺えます。
こちらで使われている写真は、シリーズ本格参戦となった1981年のブラディ・ファイト・シリーズのものとなっています。奥付を見ると1982年1月20日に改訂初版発行となっており、実際の発売は1981年12月下旬というところでしょうか。
ん?「改訂初版」とは?
表紙をよく見ると「外人レスラー大図鑑改題増補版」と書かれています。どうやら1981年に発刊された「外人レスラー大図鑑」に数ページを加え、タイトルを変えて発売しているということらしいです。
確かに、どちらも「フタミのなんでも大博士」シリーズの第13弾、またタイガーの写真以後はアブドーラ・ザ・ブッチャー、タイガー・ジェット・シン、ボブ・バックランド、ハーリー・レイス、アンドレ・ザ・ジャイアント、ハルク・ホーガン、スタン・ハンセン…と外国人レスラーの写真が続きます。
また、内容も基本的に外国人レスラーに関するものが殆どで、巻末にある名鑑も、外国人レスラーのみとなっています。
追加された数ページは巻頭のタイガーの写真のみらしく、本文にはタイガーは一切出てきておりません。それどころか、外国人レスラーのデータも1980年頃までのもので、特に追加や修正はされていないようです。
目次にタイガーのページが記されていないことからも、「外人レスラー大図鑑」にタイガーの写真のページを付け加え、タイトルと表紙の写真を変えただけのものらしいです。
外国人レスラーだけでは人気が今ひとつだったため、タイガーを扱うことで売り上げアップを狙ったということでしょうか(実際にタイガーが掲載されているということで購入した方もいらっしゃるでしょう)。しかし、やや節操がない感じもするので、せめてカラー写真以外のタイガーに関する特集ページを加えたり、外国人レスラーのデータについても加筆訂正をしたりしてほしかったものです(目次も、タイトルが「外人レスラー大図鑑」のままですし、タイガーのページが追加されておらず、改訂前のそのままです)。
まあ、当時の出版社がタイガーマスクという名前や写真があるだけで売り上げアップが見込まれると考えていたということは、それだけ当時のタイガーの人気が凄まじかったということに尽きますね。