8月2日の後楽園大会は、シリーズとシリーズの合間の8月14日のオンエアで、録画中継となります。

タイガーは前週に続き、スコルピオと対戦しますが、こちらの試合が3連戦の2戦目、順番としては先になります。

試合は、前週同様、スコルピオの動きがタイガーの動きを引き立てる形になります。もちろんタイガーの方が、動きは一枚も二枚も上手ですが、スコルピオがルードに徹することによって、よりタイガーの良さを際立たせています。

タイガーがスコルピオを翻弄するような動きを見せると、それに対して悔しさを露わにしたり、技を受けたときに情けない顔をしながら痛がったりと、見ている側にとって憎たらしさや情けなさを強調するような動きをします。

それによって、そんなスコルピオを成敗するタイガーを観客が喜ぶという、プロレスの本来の「善玉vs悪玉」という分かりやすいシチュエーションが試合を面白くしていると思います。

試合の終盤、場外に落ちたスコルピオに対し、タイガーがプランチャを放つのですが、解説の山本小鉄氏が、「今、タイガーは左の方から踏み切っていたが、右でも左でもいける。普通は利き足が決まっていて、逆にこちらじゃなきゃいけないというレスラーもいる。でもタイガーはどっちからでもいってしまうところが凄い。」と言っています。こういう解説は元レスラーならではと感心させられました。

最後はリングに上がってきたスコルピオにタイガーがボディスラム。トップロープに飛び乗って、近づいてきたスコルピオに飛びついての回転エビ固めを決めフォール勝ち。タイガーの勝利に終わりました。

ちなみに当時のテレビ中継では、試合の途中からオンエアされています。市販のDVD「初代タイガーマスク~猛虎伝説~Vol1」でも、この試合を見ることができますが、試合の中盤がカットされており、タイガーの活躍する場面が中心となっています。また、近年放送されたCS版では、両者入場シーンからノーカットでオンエアされています。