7月9日の「ワールドプロレスリング」は大阪府立体育会館からの録画中継。タイガーはウルトラマンとのWWFジュニアヘビー級タイトルの防衛戦。6月18日の再戦となります。
試合序盤、ウルトラマンのアームロックをバック宙で切り返したり、ウルトラマンが仕掛けたアームホイップを切り返して逆にアームホイップを決めるなど、ウルトラマンの一枚も二枚も上をいくタイガーの動きに館内は大歓声です。
そして試合は大幅にカットされ、9分経過した辺りの攻防が映し出されます。
お互いにロープへ走ったタイガーとウルトラマン。衝突を避けるために一方が体を沈め、もう一方がそれを跨いでいくところですが…
お互いに体を沈めてしまったため一連の動きにならず、両者はすぐに立ち上がり再びロープに走りますが…
同じ方向のロープに走ってしまったため両者によるロープワークが見られず、ややちぐはぐな動きとなってしまいました。
タイガーの腕ひしぎ逆十字を切り返したウルトラマンは、フライングヘッドバットを見せるなど所々でよい動きを見せます。
場外に落ちたタイガーに前回の対戦では見せなかったトペスイシーダを放ちます。
更にリングに戻ろうとするタイガーにブレーンバスターと一気に攻め込みます。
しかし、振り向きざまのボディアタックを狙ったところを、ドロップキックで迎撃されてしまいます。
ヘッドロックに決められたウルトラマンがタイガーをコーナーに振ると、タイガーはこちらも振り向きざまのボディアタックを狙いますが、ウルトラマンも意地を見せ負けじとストマックブロックで迎撃します。
ウルトラマンはスイング式のネックブリーカードロップで勝負に出ますが
ウルトラマンが2回目を狙ったところをタイガーが切り返し、ジャーマン・スープレックス・ホールド一閃!
タイガーがタイトル防衛を果たしました。
この試合も市販のDVD「初代タイガーマスク~猛虎伝説~Vol3」に収録されたものは、テレビ中継でカットされた序盤の攻防も見ることができます。
ウルトラマンはタイガーのリストを固めてブリッジしながら投げを打ちますが、タイガーも側転で切り返すなどタイガーがウルトラマンの動きを上回っていきます。
コーナーに振られたウルトラマンが上手く切り返し、タイガーの突進をリープフロッグでかわします。
しかしウルトラマンは後方に倒れ込み、戻ってくるであろうタイガーにモンキーフリップを狙いますが、タイガーの動きとかみ合わず決められません。
また、サーフボードストレッチをカンガルーキックで切り返されるとウルトラマンはよろけながら場外に転落。こういった動きで打たれ弱さが露呈してしまいます。
この日は、藤波辰巳の飛龍十番勝負・第5戦のディック・マードックとの対戦、アンドレ・ザ・ジャイアントvsハルク・ホーガンのスーパーヘビー級対決、アントニオ猪木vsエル・カネックの一戦と、他にも注目の試合が組まれていたため、タイガーの試合は途中がカットされてしまいました。
開幕戦ではシリーズを通して対戦する中で、少しずつウルトラマンの良さが出てきたとは思いますが、それでも明らかな実力不足。タイガーマスクの敵では無く、タイガーの対戦相手としての再来日はありませんでした。