急ごしらえのデビュー戦マスク、立体的にはなったが実践向きではなかったため短命で終わったぬいぐるみマスクを経て、その後に続くタイガーの顔の基本となったデザインの牙付きマスクが使用されるようになります。
リング上から日本定着宣言をした81年6月1日の第4回MSGシリーズ名古屋大会で初披露となるのですがその模様はテレビ中継はされず(試合もなくリング上からの挨拶のみ)、最終戦の6月4日の蔵前大会の藤波辰巳、タイガーvsクリス・アダムス、マイク・マスターズ戦で、全国のプロレスファンが目にすることになります。
そして6月24日の蔵前国技館で行われた「3大スーパーファイト」のテレビ中継ではタイガーはビジャノⅢと対戦しましたが、試合直前の両者の控え室の様子が伝えられる中で、タイガーのマスクがアップで映し出されます。

その牙付き1号をより再現したマスクを入手したので紹介したいと思います。






牙付きの前期タイプの特徴は、耳が後ろ向きでボアが耳の前から取り付けられていること、

こめかみ部分に「ブーメラン」と呼ばれるパーツが付いており、額のマークが立体的になっていることがあげられます。

また、より本物の虎をイメージしてか、目や口の周りが白く着色されています。

蔵前スーパーファイト以外の実戦での使用は、サマーファイトシリーズ終盤に特別参戦した「サマーファイトシリーズ」のみ、テレビ中継では後楽園ホールと蔵前国技館のスコルピオ戦のみとなりますが、すでに全国区の人気になりつつあったタイガーの宣材写真にこのマスクを被ったポーズ写真が多数撮影され、様々なメディアで目にすることになります。