10月9日開幕の「闘魂シリーズ」。通常だと開幕戦が生中継で行われ、来日外国人選手の顔見せがあったり、シリーズの展望が語られたりするのですが、急遽ねじ込まれた8日の蔵前大会の試合がオンエアされたため、開幕戦の模様はオンエアされませんでした。

「闘魂シリーズ」の模様がオンエアされるのは翌週になりますが、10月10日の神奈川県東戸塚駅前特設リング大会の生撮りの映像が残っています。

タイガーは、グラン浜田、ジョージ高野と組んで、「地獄の伝道師トリオ」と呼ばれるエル・シグノ、エル・テハノ、ネグロ・ナバーロの“ロス・ミショネロス”と対戦しています。

THE WRESTLER Vol.4 81年10月10日 東戸塚大会

ちなみにこのシリーズは、この3人とタイガーとの対戦が基本となっており、メンバーを変えてシングルマッチや2vs2のタッグマッチ、6人タッグマッチを行っています。

タイガー組の登場時からミショネロスが仕掛け、3人掛かりでタイガーを攻撃します。そしてタイガーが反撃に出たところでゴング。

ミショネロスはタッグ屋らしく、常に2人掛かり、3人掛かりで攻撃を仕掛けます。また、ラフ殺法を中心に試合を進めるため、そのルードらしい振る舞いから観客のヒートを買っていきます。

浜田や高野がメッタ打ちに会ったところでタイガーにタッチ。浜田や高野が苦戦した2人掛かりの攻撃をタイガーがドロップキックで切り返すと観客は大喜び。ここでタイガーの強さが際立ちます。

その後は浜田もルチャ特有のムーブで切り返したり、高野も打点の高いドロップキックで反撃します。

試合は一進一退の攻防が続きますが、タイガーとミショネロスとの絡みとなると、タイガーは終始余裕のある危なげない動きを見せ、ピンチに陥るほどミショネロスに攻め込まれる場面も見られません。

一方で、浜田とミショネロスとの絡みとなると、やはりメキシコを主戦場にしている浜田とミショネロスは手が合うためか、一段とスピーディーな動きが見られます。また浜田も豪快なやられっぷりを見せるため、ミショネロスの良さが発揮されているように感じます。

最後はタイガーが風車式バックブリーカーでテハノを押さえてフィニッシュ。タイガー組の勝利に終わりました。